2005
○○クリニック
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2ヶ月前から上顎に、甘い味を感じる事があります。

味覚障害の一種かもしれませんが、2ヶ月前より、何も口にないときに自然と甘い味が口の中に感じられます。アーモンドの甘い物が口の中に残っているような感覚です。何か物を食べたり飲んだりしているときはそのものの味を感じることが出来るのですから味覚障害とは言えないかもしれませんがなんでもないときにそのような味がします。

嗅覚障害および高齢者嗅覚異常を参考。
1)口腔内粘膜の障害とそれに伴う味雷(味を感じる細胞部分)の消失、これは頭頸部の腫瘍に伴う、放射線療法によっても起こります。

2)末梢神経障害(味覚を感じる顔面神経などの障害)、あるいは脳腫瘍、脳血栓などの中枢系味覚中枢障害

3)味覚受容器の障害による
(1)低亜鉛症
(2)服用薬物
降圧利尿剤  チアニド系、メチルドパ、フロセミド
冠血管拡張剤  塩酸オキシフェドリン
解熱剤  アセチルサリチル酸など
抗リウマチ剤  D-ペニシラミン
抗パーキンソン剤 レポドパその他
ここには書き切れませんが味覚異常を実際起こす薬も多く、味覚異常の方には今飲んでいる薬を必ず見るようにしています。

非常に多くの薬の副作用として報告されています。味覚異常も、苦みだけを感じる抗アレルギー剤のアゼプチンなどもあります。また唾液分泌を減少させる薬も二次的に口が渇くことで味覚異常を起こすこともあります。耳鼻科では診察してみても『御老人の萎縮として唾液分泌が減ってる』のと一緒に原因としては薬物が一番多いのではないか、と思うくらいです。

4) 唾液の分泌が悪い場合(老人やシェーグレン症候群など)
5) 口腔内疾患 義歯、舌炎など
6) 全身疾患 糖尿病や腎不全、肝不全、あるいは鉄欠乏性貧血、甲状腺疾患。シェーグレン病など。

実際舌を見た後、問診では、原因薬品を調べること、また亜鉛値を調べることから始めます